インバウンドとは海外から外国人の旅行者が日本へ訪れる訪日旅行を指しますが、それに伴い飲食店やホテル、交通機関、観光地など多くの業界が恩恵を受けることになります。
ビジネス目的の訪日インバウンドもありますが、ここでは観光目的の中国人旅行者を集客するためのインバウンドビジネスについてお話をしていきます。
インバウンドビジネスを成功させるには訪日外国人(中国人)の動向を把握しなければなりません。
まず旅行者の動向を旅行前期「旅行マエ」、旅行中期「旅行ナカ」、旅行後期「旅行アト」の3段階に分けて考えて行きます。
旅行マエは旅行に出発するまでの事前期間のことです。
人によると思いますが、出発直前~6カ月くらいではないでしょうか。
この時期はひたすら情報収集に時間を費やします。
ほとんどの旅行者は出発までに予め行きたい場所を調べていますので、集客活動としてはある意味最も重要な段階とも言えます。
中国人が情報源として一番信頼を置いているのが口コミです。
そのため、御社の商品やサービスを如何にして中国人の口コミにのせるかがポイントと言えるでしょう。
そう言った意味では、中国のSNS等のアプリは外せない口コミのツールになりえます。
中国人の多くはSNSなどの投稿やレビュー(口コミ)を情報収集源に利用しているからです。
日本で使われているInstagramやTwitter、Facebookなどは中国国内では使用されておりませんので、中国人が普段使いしているSNSに情報を拡散させなくてはなりません。
主なアプリはRed(小紅書)、Douyin(抖音)、Weibo(微博)、WeChat(微信)、大衆点評などがあります。
この期間は実際に訪日している状態です。
いかにして訪日中国人のニーズを満たす企画やコンテンツを考えて満足度を高めるかが重要なのは言うまでもありません。
それに合わせて、如何に不便や不満などの不都合をなくすことも忘れてはならないでしょう。
言葉の違い、決済方法や交通手段の難しさなどで不便を感じる人が多いので、この辺りを改善していくことが結果的に良い口コミとして拡散されることになるからです。
旅アトは帰国後の旅行の余韻に浸る時期です。
最も口コミされやすい時期とも言えます。
帰国したあとでは対策の打ちようがありませんので、旅ナカの段階から旅アトの仕込みをする必要があるでしょう。
如何に口コミされやすい感情や体験を旅ナカで経験してもらうのか、またそれをシステムとして確立できるのであれば、再現性の高いサービスになりますので御社のコストも低減できるでしょう。
加えて旅ナカの段階で旅行者に直接アプローチできるようなアプリやメール等のツールを構築しておけば、帰国後の旅行者にダイレクトでアプローチすることも可能です。
そうすれば旅アトの段階に入っても販売の機会が出来ますので、売上増加に繋がるかも知れません。
口コミの重要性について触れてきましたが、口コミと同じくKOLというインフルエンサーの存在も大切です。
口コミの大半はインフルエンサーによって拡散されるからです。
旅行者の口コミは受身の口コミとも言え、コントロールが難しいのも事実です。
インフルエンサーを積極的に活用し、情報をコントロールすることも集客としては大事な施策と言えます。